ニュースクラップタウン

私事で恐縮です。

秋の仕草

f:id:Vanity73:20191018124322j:imageダイエットの停滞にともなって、気分もなんとなくどんよりしている。そろそろ体重も減らなくなってくるだろうなというところまできているので、ヨガを減らしてジムにも通い始めた。ジムといっても市民プールに併設された小さなところなのでマシンも少なく混んでいるので使い勝手は正直よくないが、文化系の人間としては本格的なところよりも気楽でいい。体重自体は減ったものの、お腹の脂肪がまるで落ちない。以前の体型を知らない人が見たら痩せた人ではなく太り始めた人に見えてしまう。主食は減らしつつも、どうしてもお菓子がやめられないので当然といえば当然なのだが。本気で絞りたいならパーソナルトレーナーをつけるなり、食事制限を徹底するなりした方がいいとは思いつつ、そこまでの気合はないのでランニングマシンで走ったり、ゆるく腹筋をしたり、気休め程度だが汗はかけるので運動にはなっているようだ。運動中は『空気階段の踊り場』をさかのぼって聞いているおかげで、私の中でジムに行く=踊り場を聞くという楽しい予定になっている。運動に向いているかはさておき、鈴木もぐらも水川かたまりも、「サラリーマンじゃない人」のコーナーに出てくる人たちもみな愛おしくてすっかり夢中になっている。

「燦々」※初回盤(CD+DVD)

9月18日、カネコアヤノのアルバム『燦々』がリリースされ、ずっと聴いている。先日の単独公演で聴いてからずっと心待ちにしていた。弾き語りもすごく良かったけれどアルバムのアレンジも楽しくてキラキラしている。「かみつきたい」がとても好きです。愛おしいこと、気に入らないこと、嬉しいこと、悔しいこと、受け入れたくないことも全部、カネコアヤノが歌ってくれるしそばにいてくれるという気持ち。f:id:Vanity73:20190926153413j:image日本橋高島屋へ『美と、美と、美。 資生堂のスタイル展』を観に行く。赤い絨毯、美しい化粧水や香水の瓶、花椿山口小夜子、セルジュ・ルタンス...無条件にうっとりしてしまう。空間全体やディスプレイにも徹底した美意識が貫かれていてよかったです。お化粧って、他人、とりわけ異性に見られることを意識したものであることは否定できないけれど、資生堂の瓶やヴィジュアルイメージは孤高の美しさがあって、背筋が伸びる思いだった。この日は午前中にヨガ、夕方に全身脱毛に行った。私だけの揺るがない美しさが欲しい。


思い出野郎Aチーム / 同じ夜を鳴らす 【Official Music Video】

9月22日、二子玉川ライズで思い出野郎Aチームpresentsウルトラフリーソウルピクニック。夕方からのお笑いライブと思い出野郎Aチームのライブを見た。天気が心配だったけれど小雨程度で済んでよかった。三月の水のソーダを飲みながらお祭り気分で楽しむ。問題になっているAマッソの漫才中の発言は差別以外の何物でもなくて私も「え?」と引っかかったし、何より新しいアルバムでもはっきりと反ヘイト、反レイシズムを歌っている思い出野郎主催のステージでこの発言がされたことがショックだった。この出来事自体にも、拡散されたときに感じたインターネットの人々の野次馬根性にもやるせない気持ちになってしまうけれど、いままで見過ごされてきたことにも、こうやってひとつずつ向き合っていくべきなのだと思わされる。お笑いステージの最後にはハナコの犬のコントが見れて嬉しかった。『あちこちオードリー』での食レポを見てからというもの岡部さんが可愛くて、ハナコを見るとニコニコしてしまう。思い出野郎のライブも良かった。『Share the Light』はメッセージも含めてダンスフロアを飛び出して踊る覚悟みたいなものを感じるから、こういう開かれた場所でイベントを開くことの意義も大きいと思う。就職試験を受けた帰りで窮屈なリクルートスーツだったし散々な気分だったから、絶対聞きたかった名曲「ダンスに間に合う」もやってくれて嬉しかった。

f:id:Vanity73:20190926153442j:image9月25日、前日の夕方に2時間、その12時間後にもまたホットヨガを受けにいって、流石に自分でもとりつかれてんのかと思う。この日は待ちに待ったFINAL SPANK HAPPY 1st album『mint exorcist』リリースパーティーである。先行物販でアルバムをゲットし、代官山をうろうろしてから再び代官山UNITへ。傘を持って登場した1曲目「雨降りテクノ」からあまりの可愛さに撃ち抜かれる。アルバムも本当に最高で、一曲目の「NICE CUT」から躁状態が続き、終盤で転調する「共食い」「太陽」の身悶えるような苦しさや憎しみが「ヒコーキ」で徐々に癒され、最後の「mint exorcist」で完全に浄化される。魂が救済されるので全員聞いてください。

f:id:Vanity73:20191018124355j:image10月10日、TBSラジオ『アフター6ジャンクション』にカネコアヤノのピンチヒッターで出演した折坂悠太のスタジオライブが素晴らしかった。体調不良で出演を断念したカネコさんへ向けて冒頭に歌った「とがる」のワンフレーズにも不意を打たれた。そしてbutajiとの共作「トーチ」が全身に染み渡るような良さで、

わたしだけだ この町で こんな思いをしてる奴は

というフレーズが自分の琴線に触れる。しつこいくらい書いているので自分でもうんざりしている話だけど、好きな人との暮らしを夢見て勤め始めた町で、何もかもうまくいかなくて苦しかったときの気持ちが掬い上げられたようだった。昨年の秋にリリースされた折坂悠太の『平成』を通勤の道すがらずっと聞いていたら、その時の風景と感情とあまりに結びつきすぎて思い出してしまうので、積極的に聞けなくなってしまった。折坂さんの歌や声は感情や記憶の深いところに潜り込んでくる。この「トーチ」は自分の苦しさを託してしまえるほどの懐の深さがあって印象的な曲だった。

f:id:Vanity73:20191018124409j:image10月12日、何日も前から警戒されていた台風がほんとうにやってきて、仕事が休みになった。私の住むところは被害はなかったけれども、この日に予約していた『灼熱の巴里』が公演中止になってしまった。前の日に好きな人から「気をつけてね」という連絡がきたけれど、きっと私だけに送ったものではないのがわかってあまり嬉しくなかった。でも好きな人のところも何事もなくてよかった。台風が去ると、外は急激に冷え込んで金木犀がいっせいに香りだした。つい先日までTシャツとサンダルで自転車に乗っていたので季節の急変に戸惑ってしまうが、大好きな金木犀が散ってしまっても寂しくないように、aux paradisの金木犀の香りのハンドクリームを買った。クリーム自体の香りは強くないけれど、体温に馴染むにつれて甘い香りがのぼってきて気に入っている。